遠距離の彼女にフラれた!ダメージを最小限に抑える別れ方なんてある!?
【法律歳時記】出会いと別れの季節に知っておきたい法知識
Q 遠距離恋愛していた彼女にフラれた……。彼女に会いに行く為に、遠方まで飛行機に乗って会いに行ったのに。彼女にこれまでにあげたプレゼントやかかった交通費を返してほしい!
遠距離恋愛の大変さは、なんといってもその距離。好きだから会いに行くのは全然苦じゃないと思っていたのに、恋から覚めた途端にこれまでかけてきた時間とお金に未練が湧いてきた……。よくある話です。さて、法律はそんな喪失感を救済してくれるのでしょうか。
「残念ですが、返してもらうことはできません。」(アディーレ法律事務所・正木裕美弁護士)
やっぱりそうですよね……。
「プレゼントは法的には贈与契約といいますが、口約束だけの書面のない贈与は履行が終わった部分は撤回できないとされています。簡単にいうと、相手に渡してしまった後になって『やっぱりや~めた』とは言えないのです。また、交通費もあなたが彼女に会いに行くために使ったとはいえ、彼女が払う義務を負うわけではないので別れても返してもらえません。
別れるなら使わなかった…とは誰しも思いがちですが、かけたお金と愛情は比例するわけではありませんよね。騙し取られたわけでなくあなたが好意でしたことですから、これからは返って来ないお金と肝に銘じて後悔しない使い方をしましょう。」(同)
費やしたお金や時間は戻ってこない。それはわかりました。
けれど、なかには別れた後なのに、消えてくれなくて困るというものもあるのではないでしょうか。例えば、二人で撮ったあの写真……。
Q 別れる前、彼女の携帯で二人のいちゃついている写真や動画を撮ったのを思い出した。
かなりキワドイものもあるし、なにかの拍子で流出したりするのが怖い……。リベンジポルノ法って男性でも適用される?
「はい、男性でも適用はされます。リベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)は、加害者や被害者の性別を限定していません。一般的には女性が被害者と思われがちですが、被害者の性別を問わず、交際していた元恋人の性的な画像を公表したり、公表目的で誰かに提供すれば処罰を受ける可能性があります。
男女問わず、リベンジポルノという卑劣な行為は許されません。別れた後でリベンジポルノを心配したり、嫌だと言ったのに撮られた、嫌われたくなかった、あまり考えず撮ってしまったなどと言われる方も少なくありません。
今後撮影されたものが世に出ると困る!と少しでも思うのなら、撮影はきっぱり断る・撮らせないことが何よりの防止策です。ネットに公表されてしまうと、全てを削除することは事実上不可能です。本当に大切にしてくれている相手なら理解してくれるはずですよ。」(同)
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